平成18年度 年末調整の注意点


                          18年12月更新


  年末調整及び給与に対する源泉徴収に関していくつか改正されたものがあります。


定率減税が引き下げられました。
   
 平成11年から適用されていた定率減税が2分の1(所得税額の10%相当額)
(最高12万5千円)に引き下げられました。
平成17年分以前 平成18年分 平成19年分以降
所得税額の20%相当額
(最高25万円)
所得税額の10%相当額
(最高12万5千円)
廃止


源泉徴収税額表が改正されました。
  平成18年分の定率減税が2分の1に引き下げられた事に伴い、平成18年1月1日以後に使用する「源泉徴収税額表」が改正されました。
  これは、同時以後に支払うべき給与等について適用されます。



勤労学生控除の対象となる各種学校等の設置者の範囲が拡大されます。
  これまで勤労学生控除の対象となる各種学校(専修学校及び各種学校)の設置者は、国、地方公共団体、学校法人、医療法人等特定の者に限定されていました。
  今回の税法改正により、この設置者の範囲に「文部科学大臣が定める基準を満たす各種学校等を設置する者」が追加されました。
  これに該当する各種学校等であるかどうかは、文部科学大臣の発行する証明書の写しにより確認することができます。



住宅取得資金の低利融資に対する課税の特例の適用期限が延長されました。
  従来、給与所得者が自己の居住の用に供する住宅等を取得するため勤務先から低利融資(無利息又は年1%未満の利率で借り受けたもの等を除きます。)を受けた場合の経済的利益等で、平成18年12月31日までの間に受けるものについては、非課税とする特例がありました。
  今回の税法改正により、この特例の適用期限が平成20年12月31日まで2年間延長されました。



未払役員賞与の源泉徴収の特例
  法人が利益処分による経理をした役員賞与について、支払確定の日から1年を経過した日までに支払がされない場合は、1年を経過した日においてその支払いがあったものとみなして源泉徴収することになっています。
  この点について、会社法で利益又は剰余金の処分による賞与は支給されないこととなったことなどを受けて、源泉徴収の対象となる賞与が「法人の役員に対する賞与」に改められました。
  この改正は、会社法の施行の日平成18年5月1日以後に支払の確定した役員に対する賞与について適用されます。



その他の注意
 所得税の税率構造と年末調整の際に使用する所得税額の速算表が19年から改正されます。
 
 平成19年から地震保険料控除が新設され、従来の長期損害保険控除については平成18年12月31日までに締結した契約のみ経過措置が適用されます。  
 








扶養控除の生年月日の確認は下記の通りになります。
■老人控除対象配偶者 : 昭和12年1月1日以前生まれ
■老人扶養親族      :        同  上 
■特定扶養親族      : 16歳以上23歳未満 
                 昭和59年1月2日〜平成3年1月1日
                 の間に生まれた人  

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