H17.6月更新 古典に学ぶ |
|
今日(こんにち)学ばずとも来日(らいじつ)有りと 謂(い)うこと勿(なか)れ。 ◆朱熹(しゅき)『勧学文』 |
大 要 今日学ばなくても明日がある、などと言ってはならない。 |
||
解 説 近世儒学(宋学)の大成者、南宋の碩学朱熹の残した有名な言葉である。 この後に、 「今年学ばずとも来年有りと謂うこと勿れ。日月逝ぬ。歳我と延びず。嗚呼老いたり。是れ誰の愆(あやま)ちぞ」 とつづく。 日の移ろいは意識しないままにどんどん過ぎてしまうものだ。気がついてみれば、あれから何年経ったろうか、私もずいぶん年老いてしまった。とはいえ、このことは誰のせいでもありはしない。自分の責任のうちのことなのだ。と感慨を込めて語っている。 時間の大切さを説いて余りある名言である。 |
||
朱熹には、必ずどこかで一度は耳にしているきわめて有名な詩(偶成詩)がある。
時を惜しむこころが、日々の辛い努力を支える強力な後ろ楯となる。 |