H15 5月お役立ち



 平成15年度 税制改正のポイント 

 1.企業関係税制
●30万円未満の少額減価償却資産の全額損金算入と
                  IT投資促進税制の創設
 2.相続税・贈与税関係
●選択で生前贈与が2,500万円まで非課税と
  その贈与の相続時精算課税制度の創設
 3.金融・証券税制
●上場株式の譲渡所得等に優遇、金融・証券税制の軽減・簡素化
 4.土地・住宅税制
●登録免許税が軽減
 5.経済社会構造の変化への対応
●配偶者特別控除の上乗せ部分を廃
 6.法人事業税
●法人事業税に外形標準課税を導入
 7.消費税
●消費税の改革〜免税点1,000万円に、
   簡易課税制度5,000万円に適用上限を引下げ



今回は、[1.企業関係税制]から『交際費課税の軽減』と
[7.消費税]から『中小企業者に対する特例措置』についてお送りします。


こう変わる 「交際費課税」
対象時期 平成15年4月〜平成18年3月末に開始の期
資 本 金 1億円以下の会社(従前は5000万円以下)
交際費枠 年400万円まで(変わらず)
税金対象 ・枠内の税金の対象割合は10%(従前は20%)
・枠を超えた部分の金額は、今まで通り全額が税金の対象

3月決算で資本金1000万円、交際費は年に200万円使う会社として考えると…

【3月までは】
200万円×20%=40万円が税金の対象
  法人税率が約40%なので、
40万円×40%=
16万円が税金

【4月からは】
200万円×10%=20万円が税金の対象
20万円×40%=
8万円が税金

よって、
8万円税金が安くなります。




消費税法改正
 中小企業者に対する特例措置
@ 課税事業者となる課税売上高の免税点の適用上限が年1000万円(従前は年3000万円)に引き下げ。
A 簡易課税の適用の上限が年5000万円以下(従前は年2億円以下)に引き下げ。
この適用時期は?
法  人 平成16年4月1日以後開始する課税期間
個人事業 平成17年1月1日以後開始する課税期間
★注意:具体的には、法人は平成14年4月以後開始する事業年度の課税売上高により、個人事業者は平成15年分の課税売上により判断されます

左表@の改正により、今まで消費税免税事業者だったのに、これからは課税事業者ということで消費税を納めることになる事業者が増えます。
上の「交際費減税」でニンマリしたのも束の間---しっかり増税の改正もあります…。

たとえば、今までは免税だった年収2,500万円の飲食業の場合、納税額は約50万円(簡易課税の場合)になります。


Aの改正では、簡易課税から強制的に本則課税へ変更になる事業者が多くいらっしゃるかと思われます。
本則課税になると、帳簿記入等をより詳しく・正しく行う必要があります。
税金と手間が増えることに!!




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