新年明けまして      
 おめでとうございます  

                                                   
平成15年1月
年頭に当たり今年の経営哲学について一言申し述べたいと思います。皆さんもご承知のとおり近年ますます市場環境は厳しさを増しております。旧に倍して奮励努力が要求される年になることでしょう。
 さて、現在の日本経済の危機的状態を『カオス』(混沌の状態)と呼ぶならば、そのような状態において的確の意思決定することは困難を伴うことでしょう。
かかる意思決定に困難性を伴うとき、計画が行き詰まったとき、あるいは、本来の目的から外れてしまったときなど、古人は、
『原点に立ち返って、考えよ』
                     と教えてくれました。
『原点』に立ち返ってということは、自己の元々の陣地(ドメイン)−−−得意領域−−−に戻って『脚下照顧せよ』(いたずらに「真理」を「外」に向かって追い求めるのではなく、自らの「内」なるものに求め、自己の本性をみつめよ。)ということを意味し、あるいは、本来の自己のドメインとはなんであったかを見いだせということにも、つながっていると解されると思われます。自己の最も得意とする領域から、足下を見つめ、いくべき目標を再発見するようにと教えられているということです。

 現在のわれわれの環境要件からみると、原点を外部目標におくのではなく、却って、「内部目標」にそれをもとめるべきであります。

「原点に立ち返って、場面を切り開く」には、ドメインの発見による『内部目標』の確立にあると考えられます。
 バブル崩壊以来10余年間の陰鬱な状況を脱するよう、みなさん本然の姿に於いて、真にその伝統を生かしつつ、新しい内部目標に取り組み、全員打って一丸と成り、終始一貫不抜の信念と不撓の努力を以て得られるよう、この信念と努力を以てすれば、今後いかなる困難に遭遇しようとも、敢えて恐れるに足りない事を信じて邁進しようではありませんか。
『原点に立ち返って、考えよ』

今年の重点テーマを念頭に置き、原点に立ち返って考えることで、この多難な年を乗り切っていきましょう。

も ど る