H 15.6月更新
 脱デフレの経営学『社員を切るから株価も下がる』
                ------小 倉  昌 男

経営者たるもの『不景気だから・・・』は禁句だよ)の中か
経営はシンプル

経営というものは七面倒な理論ではない。シンプルな理屈で成り立つ。
『収入−経費=利益』結局この経営の方程式に尽きる。
経費節減では利益は増えない

利益を上げるにはクビきりによる経費減ではなく、収入を増やすしかない。そのためにはサービス、品質の向上しかない。
『サービスが先、利益は後』『社員が増えれば、会社の活力は増す』

現場を見抜くコツ

経営者が自ら陣頭に立ってはじめて会社に一体感が生まれる。

会社のどの部分が無駄でどの部分が活力を生むか。その見極めも経営者にとって不可欠な仕事である。その為には現場を知ること

需要は作るもの

『需要がないから、モノが売れない』というのはおかしい。商売というものは需要があるからするものではなくて、需要を作るものなのである。需要とはお客さんに喜んでもらえることである

経営者の役人化の排除

役人にとって最優先される行動原理は自分の権限を守ること。国民を監督下において自分が監督しやすいように、自分たちの仕事が増えるように規制を増やしている。経営者が何か自分の権限を示すことをやらなくては、という誤った使命感から一番、手の付けやすいクビきりを行っているフシがある。

メリットを生かすほうが楽

日本には日本のメリットがある。品質やサービスといったメリットを見つけて生かす方が社員のクビきりに頭を絞るよりよっぽど楽しい。

サービスを向上させ、新しい需要を作り出すことでお客さんを満足させる。そのためには社員を増やす。利益が上がれば、株価も回復し、社会にも活力が戻る。経営者が横並び意識で社員のクビきりをして、それをリストラと称するのはそろそろやめにしたらどうだろうか。

『社員が増えれば、会社の活力は増す』
『サービスが先、利益は後』

            ---- 文芸春秋6月号より ----


−では、先月号からの続きにはいります。
役員報酬の定期・定額ルール

法人税法上の役員報酬と賞与は、支給形態が定期的か臨時的かで区別されますが、その区別につき通達は、『定期的な給与』とは、『あらかじめ定められた支給基準(慣習によるものを含む)に基づいて、毎日、毎週、毎月のように月以下の期間を単位として規則的に反復または継続して支給される給与をいうとする。

 ただし、通常行われる増額以外に、『特定の月だけ増額支給した場合の増額部分は臨時的な給与(役員賞与)と規定しています。

報酬は定期・定額を要し、それ以外はすべて賞与なのか、解釈をめぐり争いの多いところです。

実務においては、役員の報酬は、定時株主総会で最高限度額を決議し(限度額の範囲内であれば毎年決議する必要はない)、取締役会で各取締役の配分を決定します。支給は定額にしたほうが税務上問題ありません。また、たとえ定期・定額でも不正支給による報酬は損金に算入されないことは言うまでもありません。

今日はこれまで。今月はヤマト福祉財団理事長 小倉昌男さんの経営者への活きた言葉を掲載しました。まさにタイミングよく、我々もしっかり勉強していかなければなりません。

“不景気だから・・・”は禁句です。

需要は作るもの

です。さぁ、皆さん品質とサービスをもって頑張っていきましょう。

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