H15.9月更新 
 今年の夏は異常気象でしょうか、雨の日が多く気温が上がらず叉、日照不足の影響をモロに受けた農家が数多いと聞いています。この長崎の地においても怪奇な事件・事故が目立ち全国的に知れ渡り不名誉なニュースの連続です。今年は何かが違う・・・・そのように思えてなりません。このような時こそ私達経営者がしっかりとした道標を示さなければならないと考えますが如何でしょうか。
ゴーン流経営戦略三か条 カルロス・ゴーン
日本企業の指揮を執ってみて改めて感じることは、日本の従業員の仕事振りの熱心さ、会社への忠誠心、知的水準の高さ、こまやかさ、チームワークには、本当に目を見張らされました。
 急激な改革を進めるにあたって、心強かったのが、社員の意欲の旺盛さでした。実際にNRPの策定にあたって、若手を中心とした社内横断的な改革担当組織、クロス・ファンクショナル・チーム(CFT)を編成するに際しても、社員の方から『私がやります』と多くの手が挙がった。私や取締役で構成されるエグゼクティブ・コミッティ(経営委員会)のメンバーは、多くの候補者の中から選抜すればよく、人選は何も難しいことではありませんでした。社会的なインフラを考えた場合にも、日本および日本企業には高い潜在能力があるはずです。これらは日本経済の大切な財産です。そうした前提を踏まえ、私が考える企業の経営戦略の三つのポイントを示したいと思います。
いちばん重要なのは、シンプルな戦略を立て、明確にそれを実行するということ(Strategy & Executionです。目標を数値化し、時間軸を設け、シンプルな戦略をみなで共有化する。社内横断的なマネジメントを採用し、CFTといった組織が適切なかたちで実行にあたります。
企業にとっての唯一の資産、つまり従業員のモチベーション(Motivationです。従業員の士気を上げ維持しながら、逆に彼らにとって痛みを伴う、あまり好ましくないことも求めていかなければなりません。だから危機管理は難しい。それゆえに、経営者はこの唯一の資産に集中して取り組むべきです。
成果主義(Result Orientedが挙げられるでしょう。現時点での成果を出すことは大切ですが、中長期的な成果を犠牲にしないようにする。短期的な成果だけでなく、長期的な成果への期待も含めて、正当な評価を下すことはとても重要です。
あえてを付け加えるならば、『違い(Difference)を重視することでしょうか。特に人間の違いです。男と女、若手と年輩、国籍、それに職分の違いです。マーケティング、財部部門、生産担当、デザイナーといろいろな部署がありますが、異なる背景、さまざまな経験を持った人間が一つの目標に向かうときこそ、変革がもたされる。『違い』を債務ではなく、“資産”とみなすことが、CFTの強みでもありました。

私は表に立つ社長ですから目立ちますが、本来、好業績の評価は社員たちこそが受けるべきものです。これまでの四年間の歩みは、ほかでもない、自覚した日産の人間が成し遂げた再生なのです。人があってこその、日本型経営ではないでしょうか。

             文芸春秋8月号より

ゴーン流経営戦略如何でしたか。あえて、文芸春秋の中からそのままの話し言葉でお知らせいたしました。ゴーン氏は正しく日本型を把握し、計画、戦略、実行を成し遂げておられます。“一将功成りて万骨枯る”の経営者が多い中、日本人以上の日本人(?)ではないですか。我々真の日本人たちよ!負けられませんよ。

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