H18年2月更新 所長の部屋 |
この不穏な、又せちがらい世の中で昔を懐かしみ、心静かに和歌を詠みたい気分になるのは私だけでしょうか。この時代は自然を慈しみ、敬い、この自然と共生する術ができていたのでしょうね。それにしても昨年来自然の猛威は私達に “自然を舐めんなよ!” と警鐘しているかのようです。 一方、昨年の自民党圧勝のその後、増税につぐ増税、中小企業のオーナーたちには予想だもしない役員給与の一部否認が今国会でまかり通ろうとしています。ご存じですか?あなたの給与の給与所得控除を認めないという、その金額を所得に加算するという、よくも考えたりとあきれかえるこの改正。国民の皆さん“俺たち国民を舐めんなよ!”と声を大にして叫ぼうではありませんか。 さて、日本の経済が長期の不況を克服できたかのようですが地方の、又中小零細業者は未だ混沌としているのが現状です。そういうなかで日本経団連の奥田会長は「日本的経営」の強さを評価されており、このことは中小零細業でも非常に参考になる発言だと思われますのでここに講演内容の骨子を掲載致します。特に中小零細業に不足している部分であり、真剣に考える必要がある意見だと思います。
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日本社会が長期にわたる経済の低迷を乗り切ることができたのは、我々民間企業がいわゆる「日本的経営」の根幹である「人間尊重」と「長期的視野に立った経営」の理念を堅持し、雇用維持に配慮しながらグローバル化の適切に対処した成果ではないか。 企業、経営者は多様な従業員に多様な活躍の場を提供し、その最善のパフォーマンスと生きがい・働きがいの実現を図らなければならない。 画期的な技術であればあるほど、その開発と実用化には時間がかかる。経営者は常に長期的視野を持って、未来を見据えた経営を行わなければならない。
グローバル化や情報化が進展する中では、あらゆる不公正・不透明な行動は許されない。もうかるのなら手段を選ばないという印象を受けるような事例が散見されるが、経営がこうした考えで行われるなら、資本主義自体の瓦解も懸念されるような事態を招く。
グローバル化は様々な新しい問題をもたらす。しかし、それがもたらす恩恵は問題を上回るような大きいものである。時計の針を逆に回すことはできない。 日本経済新聞1月13日より |
も ど る |