18年8月更新 所長の部屋 

炎暑厳しい折、いかがお過ごしでしょうか。相も変わらず痛ましい事件が多発しております。日本人の一人として本当に辛い悲しい気持ちでいっぱいです。

 そこで皆さんに次の文章をしっかり読んで欲しいのです。まさに今、直面している問題がもう100年も前に危惧されていた事実と一致するのです。


 私は、私達の祖先が、遠大な理想のもとに、道義国家の実現をめざして、日本の国をはじめになったものと信じます。 そして、国民は忠孝両全の道を全うして全国民が心を合わせて努力した結果、今日に至るまで見事な成果をあげて参りましたことは、もとより日本のすぐれた国柄の賜物と言わねばなりませんが、私は教育の根本もまた、道義立国の達成にあると信じます。





 国民の皆さんは、子は親に孝養を尽くし、兄弟・姉妹は互いに力を合わせて助け合い、夫婦は仲睦まじく解け合い、友人は胸襟を開いて信じ合い、そして自分の言動を慎み、全ての人々に愛の手を差し伸べ、学問を怠らず、職業に専念し、知識を養い、人格を磨き、さらに進んで、社会公共のために貢献し、また、法律や秩序を守ることは勿論のこと、非常事態の発生の場合は真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません。

 そして、これらのことは、善良な国民としての当然の努めであるばかりではなく、また、私達の祖先が、今日まで身をもって示し残された伝統的美風を、さらにいっそう明らかにすることでもあります。

 このような国民の歩むべき道は、祖先の教訓として、私達子孫の守らなければならないところであると共に、この教えは昔も今も変わらぬ正しい道であり、また日本ばかりでなく、外国で行っても、間違いのない道でありますから、私もまた国民の皆さんと共に、祖父の教えを胸に抱いて、立派な日本人となるよう、心から念願するものであります。

             〜国民道徳協会訳文による〜

これは教育勅語の口語訳文ですがお読みなられてどう感じられましたか。    明治当初、近代国家の建設が急務である時代に文明開化の風潮に押され、洋学が重んじられ、我が国伝統文化に関する教育が軽視される傾向にあるときに公布されたものです。日本人が祖先から受け継いできた豊かな感性と美徳が表され、人が生きていく上で心がけるべき徳目が簡潔に述べられています。           
 戦後に教育勅語が排除され、我が国の倫理道徳観は著しく低下し、極端な個人主義が横溢し、教育現場はもとより社会、家庭においても深刻な問題が多発しています。
今こそ、私達は教育勅語の精神を再認識し、道義の国、本の再生のために、行動を起こさなければならないように感じます。   

もどる