所長の部屋                         平成19年6月 更新分


蒸し暑い季節になりましたが皆さんお変わりありませんか。こんな時は冷たいビールを飲むもよし、又、熱いお茶を飲むもよし、いずれにしても自分にあった暑気払いの方法で体調維持に努めていきましょう。

 このところ、またしても陰惨な事件が多発しております。もう、こんな事件はご免蒙る、東国原宮崎県知事ではないが『日本を・日本人をどげんかせんばいかん!』と思っている人は相当いるのではないでしょうか。

 内閣が三月末に発表した世論調査によると、日本が抱えるいくつもの分野の中で最近悪化したものの中の第一とされたのが「教育」で36%に上った。その次が「治安」以下「雇用・労働」「医療・福祉」「地域格差」がこれに続いた。

 今回はNHKの「クローズアップ現代」の中から「わが子」のことになると盲目になる親について検証してみましょう。


わが子のことになると盲目になる親

わが子可愛さのあまり学校や幼稚園にわがままな注文を出す親が増えている実態を例示してみましょう。

「わが子に合ったカリキュラムを作り、それに基づいて授業してほしい。」

「よその子といっさい喧嘩させないでほしい。」

「卒業アルバムでわが子の写真が少ないので作り直してほしい。」

要求の中には学校が対応できない無理難題もある。

「まだ学校から帰っていないが、どうなっているのか。」「下校する時は必ず連絡がほしい。」

「子供が登校拒否しているが責任は学校にある。先生が起こして連れて行ってほしい。」

「仲の悪い子がどうして同じクラスになったのか。」

「塾の宿題が多いから、学校の宿題を減らせ。」

「給食費を払っているのだから子供が欠席した日はパン・牛乳を家へ持ってくるのが当然だ。」

「子供の担任は親が指名する。」

――――わが子しか見えない状態が進んでいて、わが子本位に学校が運営されていないと気がすまない親、自己中心の親たちであるようだ。

「かぐや姫役を四人つくるのはなぜ」―――お姫さまがひとりなんて不公平よ、ひとりだけ選んだら選ばれなかった子がかわいそうですよ、という若い母親たちの声に押されてお遊戯会、学芸会は今大変な状況らしい。

全員が桃太郎になって鬼がいない桃太郎劇、一つの役を演じる何人もが次から次へと交代するので見てる側にはわけが分からなくなる芝居、親の圧力から全員にせりふをつけようと台本にたくさん書き込みを入れる先生。自分の子が目立つように台本を書き換える母親。







支払えるのに給食費をはらわない親の言い分

「義務教育の一環なのだから支払わない。」

「給食を出してくれと頼んでいるわけではない。」

「学校が勝手に出しているのだから払わない。」

「まずくて食べられないが、先生に言われて無理して食べているものに金は払えない。」


暴力団は難くせをつけて金を恐喝するための訓練として、テレビを見ながらあらゆる屁理屈を考え出しているが、こうした親たちの理屈や行動のあり方は、さながら暴力団の言動そのものである。

アメリカでは学校と親との問題の解決策として、例えば不登校の問題では子供、親、学校、警察が話し合う制度が2002年にスタートしたようだが、日本でも教師なり校長なりが孤立してわけの分からぬ親に対抗するのではなく、市町村の教育担当組織の幹部や警察が参加するチームを常設してことにあたるようししないとこの国の教育の崩壊はとめどなく進行することになるのではないだろうか。

                  戦略経営者・・・飛耳長目――伊波新之助より


 長崎の幼稚園・保育園においても月謝の滞りの多いことに市町村は苦慮し、又、市営・県営アパートの家賃滞納の悪質な者に対しては簡易裁判所に督促を申し立てたり訴訟を起こしたりしているのが現状です。
 いつからこういう自分勝手な大人達がはびこる世の中になったのでしょう。私たちの子供時代は“ひと様にご迷惑をかけてはならない。”と両親からこんこんと言われ育ったものですが、最近の親達はどのように子供を育てようとしているのでしょう。
 政治が悪い、教育が悪い、環境が悪いと、いつも他人(ひと)のせいにする親達の猛省を促したいものです。

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